小さな会社が海外販路開拓に取り組むステップ(3/3)
2018.07.13


こんにちは。

宮城県よろず支援拠点コーディネーターの細野です。

「小さな会社が海外販路開拓に取り組むステップ」と題して、海外展開には興味があるけれども、具体的にどういうステップで進めていけばいいかイメージがわからないという方向けに、取り組みのステップを3回に分けてご紹介しております。

第1回目は、事前準備。

第2回目は、国内取引を通じて海外に商品を売る。

第3回目(今回)は、直接、海外の取引先に商品を売る。

・・・といった流れとなります。




では、さっそく本題に入ります。



今回からはいよいよ直接、海外の取引先に商品を売る方法についてご紹介していきます。

前回は、自社の商品を取り扱ってくれる国内の輸出会社や商社等を探すということでしたが、今回は海外の取引先を探すことになります。

そこで問題になるのが、海外のどんな会社を探せばよいのかということです。日本人の感覚だと卸売業をイメージされる方が多いのですが、海外では、卸売業というものが存在しない国が多いです。

B2B取引であれば、通常は、輸入ができるディストリビューター(販売代理店)を探すことになります。

海外ディストリビューターの探し方については大きく分けて以下の4つです。




1. 展示会への出展
前回エントリーでは、国内の輸出会社や商社等を探すために、国内展示会に出展するということを書きました。

今回のターゲットは、海外のディストリビューターです。海外の展示会はもちろん、国内の展示会でも多くの海外バイヤーが来場しています。

現在、国内、海外問わず、様々な展示会が開催されています。どういった展示会があるか調べるには、ジェトロの「世界の見本市・展示会情報(J-messe)」が便利です。

基本的な注意点としては、前回エントリーでご紹介した通りです。


日本国内の展示会の場合は、バイヤーの主な目的は情報収集なので、その場で注文が取れることはあまりありませんが、海外の展示会の場合は、その場で注文をするつもりで参加するバイヤーも多くいます。ですので、海外の展示会に参加する際は、決裁権を持った人が参加するようにした方がよいでしょう。「持ち帰って検討します」では逃げられてしまう可能性があります。

また、海外の展示会の場合、来場者の属性をあらかじめ確認しておいた方がよいです。

展示会によっては、バイヤーではなく、普通の一般消費者が普通に買い物に来ることがあります。残念ながら、一般消費者にいくら売れても、その後の継続取引につながることはないので、販路開拓には繋がらないと考えてください。そのあたりは展示会主催者によく確認しておくべきでしょう。



2.訪問営業

これは紹介無しで、現地の会社を訪問して営業を行うことを指します。もちろん、訪問先にはメールや電話などであらかじめアポイントを取った上で訪問するので、いわゆる飛び込み営業とは異なります。
具体的な手順としては、まずは訪問先の候補をリストアップします。

リストアップ方法は、インターネットで調べるのが効率的です。有料にはなりますが、ジェトロの「海外ミニ調査サービス」なども使えます。

リストアップができたら、あとはそのリストに対して、個別にコンタクトを取っていくだけです。いきなり電話するのはハードルが高いということであれば、メール等でも構わないです。日本商品に興味を持っている会社は多いので、アポイントを取るのはさほど難しくはないはずです。ご自身が現地に行ける日程を確保して、その期間にまとめてどんどんアポイントを入れていきましょう。




3.インターネット

次にインターネットを活用した販路開拓ですが、これは大きく分けて、B2BとB2C、つまり対企業向けか、対個人(消費者)向けに分けられます。

B2Bであれば、
・ジェトロの国際ビジネスマッチング(TTPP)(無料)
・アリババのアリババワールドパスポート(有料)
などのマッチングサイトがあります。

これらのマッチングサイトはどちらかというと見込み客集めに近い感じです。商品や会社の情報をインターネット上に掲載し、バイヤーからの問い合わせを待つ形となります。

また、逆に「こういった商品を買いたい」というバイヤーの情報掲載もあるので、自社の商材がマッチする場合には、問い合わせを出してみてもよいでしょう。

B2Cであれば、いわゆる越境ECになります。

これは日本にいながらにして、直接海外の消費者に向けてインターネットを通じて商品販売を行うということで、最近流行っていますが、海外の消費者と直接やり取りする必要があることから相応のプロモーションや体制構築が必要になります。





4.紹介

これは、知り合いなどを通じてディストリビューターを紹介してもらうということです。
一見、簡単そうに思えますが、紹介者と紹介先との信頼関係を守るためにも、そうそう簡単に、誰でも紹介するというわけにはいかないというのが実際のところです。

また、よろず支援拠点をはじめとする、いわゆる公的支援機関の場合、立場上、直接のバイヤーの紹介はできないというのが原則です。(民業圧迫につながるため)

民間の海外展開支援会社の場合ですと、ビジネスとして紹介を行っているところがありますが、当然ながら相応に費用がかかります。

以上、海外販路開拓に取り組む際のステップをご紹介してきました。

まずはイメージだけでも掴んでいただけたら幸いです。
より具体的なことが知りたい!ということであれば、よろず支援拠点にご相談していただければと思います。
お読みいただきありがとうございました!





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宮城県よろず支援拠点と宮城県商工会連合会の主催で海外展開セミナーを開催します!

3名の当拠点コーディネーターが、中小企業、特に小さな企業や個人事業主でもできる海外販路開拓の具体的な方法について事例を交えてお話します。

セミナータイトルは以下の通りです。

1.「海外展開を進めやすいのは、こんな企業」(渡邊コーディネーター)

2.「小さな会社でもできる海外販路開拓」(細野コーディネーター)

3.「次はベトナム、カンボジア!~食品輸出をする前にするべきこと~」(田中コーディネーター)

※内容については変更になる場合がございます。

開催日・場所は以下の通りです。
日時:7月26日(木) 13:00~15:00(受付12:30~)
会場:TKPガーデンシティPREMIUM仙台西口 ホール8A



お申込みは当拠点ホームページから!
http://www.yorozu.miyagi-fsci.or.jp/pdf/overseas.pdf


またはお電話でも承っております。(TEL:022-393-8044)

<筆者紹介>
細野 哲平(ほその てっぺい)。中小企業診断士。経営コンサルタント。

仙台・宮城を中心に、「会社の将来をとことん一緒に考える身近な経営パートナー」として、徹底的に社長の立場に立った経営コンサルティングを行っている。

東京のIT企業でWeb系のシステムエンジニアとして多くのシステム開発に携わった後に、中国の北京に約2年間居住して日系企業の中国進出事業に取り組む。
                  
中小企業診断士の登録後、本格的に経営コンサルタントとしての活動を開始。
得意な支援ジャンルは、中国市場開拓、越境EC、事業・営業・マーケティング戦略策定、事業計画策定など。

<連載>
第1回
第2回
第3回(本記事)
2018.07.13 13:51 | 固定リンク | 経営ミニコラム

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