持続化給付金のあれこれについて
2020.05.01



宮城県よろず支援拠点の佐藤です。

5月1日、持続化給付金の申請が開始されました。申請に関する詳細やQ&Aについて多々お問合せを頂いております。

●持続化給付金の概要については以下サイトから参照ください
 https://www.jizokuka-kyufu.jp/


なお現在アクセスが集中しており、ログインできないなどの様々な現象が出ているようです。しばらくしてからアクセスするなどの対応をお願いいたします。


申請の細かいところについては我々も手探りの状況であり、当拠点コーディネーターも情報収集が追い付いておりません。

なかなか全部にお答えできない状況で申し訳ありませんが、コーディネーターが大急ぎで問い合わせの多かった内容をしらべた内容を以下にシェアします。参考になさってください。



Q1:確定申告書別表一の控えに、税務署の「収受日付印」が押されていない場合の対応は?

A1:個人事業主と、法人とで異なります。また、収受日付印を再取得するかしないかで対応も異なります。

  〔個人事業主の場合〕

   ①収受日付印のある申告書を取得する場合

    A.税務署への個人情報(開示請求)の手続を行い、確定申告書の控えを郵送してもらう方法。
     【個人情報開示請求(国税庁)】
      https://www.nta.go.jp/anout/disclosure/tetsuzuki-kojinjoho/03.htm

    B.税務署で申告書の閲覧請求を行い、その場で確定申告書をデジカメ等で写真に撮る方法。
     【閲覧請求(国税庁)】
      https://www.nta.go.jp/law/jimu-unei/sonota/050301/01.htm

      ※写真に撮った画像を持続化給付金で申請可能です。

   ②収受日付印のある申告書を取得しない場合

    A.税務署で「納税証明書(その2所得金額用)」を取得し代替する方法。
     【納税証明書の取得(国税庁)】
      https://www.e-tax.nta.go.jp/tetsuzuki/shomei_index.htm

      納税証明書にはいくつか種類がありますが、(その2所得金額用)は、納税したことの
      証明ではなく、所得金額を証明する書類なので、納税が終わっていない方でも取得が
      できます。

      ちなみに、コロナの影響で納税ができない場合はQ2の納税猶予も参照ください。

    B.申告書も取得せず、納税証明書(その2所得金額用)も取得せずに申請する方法。

      申請は受け付けるとのことですが、審査に大幅に時間がかかったり、申請が認められない
      ことがあるのでその点は留意のこと。



  〔法人の場合〕

   ①収受日付印のある申告書を取得する場合

    A.税務署で申告書の閲覧請求を行い、その場で確定申告書をデジカメ等で写真に撮る方法。
     【閲覧請求(国税庁)】
      https://www.nta.go.jp/law/jimu-unei/sonota/050301/01.htm

      ※写真に撮った画像を持続化給付金で申請可能です。
       なお個人事業の場合は「開示請求」ができますが、開示請求は個人情報に限られる
       ので、法人の税務申告書の「開示請求」はできません。

   ②収受日付印のある申告書を取得しない場合
  
    A.税理士による押印及び署名がなされた、対象月の属する事業年度の直前の事業年度の
      確定申告で申告したの月次の事業収入を証明する書類(様式自由)を準備。

    B.2事業年度前の収受日付印のある確定申告書類の控えを使う方法
      →ただしこちらにも収受日付印がない場合は不可。



Q2.前事業年度の納税ができていないが、持続化給付金の申請は可能か?

A2.申請は可能です。ただし速やかに納税するか、納税できない場合は納税猶予の申告をしっかり
   行ってください。申請が承諾されるかどうかは事務局の審査結果によります。

   納税猶予については、以下の条件に該当する事業者が対象です。

    ・2020年2月以降~納付期限までに、事業収入が前年同月比概ね20%以上減少した事業者
 
     納付期限:法人税 → 事業年度終了から2カ月以内
          消費税 → 事業年度終了から2カ月以内
                (個人事業は3月末)
          申告所得税 → 3月15日
          固定資産税 → 4~6月で自治体が定める日(第1期分)

   納税猶予を受ける場合は管轄の税務署へ申告書を郵送・またはe-Taxで送付・申請します。
   【納税猶予の手続(国税庁)】
    https://www.nta.go.jp/taxes/nozei/nofu_konnan.htm



Q3.前年同月は個人事業で、現在は法人成りしている。この際の売上比較はどうするのか?

A3.法人成りした期間が2019年1月~12月であれば、創業特例(2019年に設立した法人)が
   適用になります。

   【創業特例の計算方法(経産省)】
    https://www.jizokuka-kyufu.jp/doc/pdf/r2_application_guidance_company.pdf
    →25ページ以降を参照ください

   創業して1年に満たない法人も上記と同様の手順となりますのでご確認ください。


追加情報があれば都度更新していきます。

外国人観光客のおもてなし 準備できてますか?
2019.07.26
外国人観光客への対応が、「今すぐ・誰でも・簡単に」できてしまうという、ものすごく便利なツールを発見!
 
宮城よろずの元気印☆佐藤創です。
先日、日本政策金融公庫さんとお話した際に、外国人観光客への接客対応が誰でも簡単にその日からできてしまうという、公庫さんで作った便利なツールを教えてもらったので情報共有します。
 
指差しするだけで、すぐに多言語コミュニケーションができてしまうという、魔法のシート!
 
例えば飲食店で「少々お待ちいただけますか?」を指差せば、「Couid you please wait for moment?」とあっという間に伝わります。
 





飲食店編と宿泊編があります。
そしてこのツール、紙質が超絶いいんです!厚みがあって防水加工してあるので、少々手荒に扱っても問題なし。
 
う~ん、よろずでも使い勝手のいいツールを作らないとなぁ、と少々羨むくらいです。必要な方は公庫さんに伺うか、またはよろず支援拠点にお立ち寄りいただければ(ストックがあれば)お渡しできますよ~
→できればその際は事前に「公庫の指差しツールください」とご連絡いただけると幸いです。公庫さんに事前発注しておきますので、、、(笑
 
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●宮城県よろず支援拠点
国が運営する無料の経営相談所です。年間5,400件の相談を受け、14名の経営のプロ集団がチームでご支援致します。
 
★よろずに行けば売上アップ!♬
★いっしょの目線で事業を考える身近なパートナー!
★あなたの夢や目標の実現に、私たちも伴走させてください。
★ワクワクする体験をお約束します!
★・・・皆様の税金で成り立っている無料の相談所です。
    使わないとソンですよ~
 
〒980-0011 仙台市青葉区上杉1-16-8 プロスペール本田3階
TEL : 022-393-8044 FAX : 022-393-8045
 
宮城県よろず支援拠点からの情報発信
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ランチの売上を上げるには?
2019.03.29


宮城県よろず支援拠点の工藤です。

今回は、前回(12月)に引き続き、昨年秋に夢を叶えて開業した事業者からの相談内容に対する対応状況の一コマから・・

Q:周辺はオフィスが多いので、ランチタイムでの売上を上げたいのですが、どうすればいいですか?

A:リピート状況はいかがでしょうか。
リピートが少ないなら店内に改善課題があるかと思われます。
既にやっておられるかとは思いますが、ランチはビラ配りが最も効果的であると思います。
ただビラを配るというのではいけません。

「ビラを配る」という指示ではなく、「客を引いてくる」という指示が必要です。
これが必要な理由は、ランチで外に出る会社員の多くは店を決めずに外出する人が多いからです。
仮に、店を決めていても違う店に入ってしまう人は多いです。
また、ランチはスピード、お手軽、お得感が命です。
どうしても〇〇が食べたいという方も当然いらっしゃいますが、小腹の空いた状態の人間はあまりこだわりをもちません。

清潔感のある若めの方が「是非来てください、おいしいです!」と勧めれば、「じゃあ、とりあえず行ってみようか」となりやすいものです。

あと、ビジネスマン向けランチは早出し命です。
味も当然ですが、たったの1時間の休憩時間で移動と食事とリラックスを取らなければなりません。
飲食店は道路向かいの全く同じ形態の店でも、売り上げが雲泥の差ということがよくあります。
何となく入りやすい、入りにくいと感じてしまう外観や導線があります。
これらを処理、解決するには客引きは効果的です。
また、従業員もリピート客確保には重要です。
サーブが下手でも感じが良いこと。元気がいい、笑顔がいい、清潔感がある、これらがあれば他の稚拙さは帳消しになります。

当方からの提案により、まもなく始まる施策を活用して、相談者自身が理想とする店舗オペレーションの実現を目指そうと気合十分。これからも目が離せません!


Time-Spanでアイデアを時間面から評価する
2019.03.13


こんにちは。宮城県よろず支援拠点の細野です。

以前の記事でアイデアを評価する方法として、「実効性と実行性」というものをご紹介いたしました。

今日はそれに関連して、もう1つアイデア評価方法をご紹介します。

それは「Time-Span」と呼ばれるものです。

簡単に説明すると、あるアイデアについて、それを実施するためにはどの程度時間を要するものなのか、そして実施した後、効果が生じるまでどの程度の時間を要するのかという2つの観点から評価します。


使い方としては、ある課題を解決しようとしていて、そのための案としてA案、B案、C案が出てきたとします。

それぞれの案について、この「Time-Span」の考え方で、実施するまでに要する時間、効果が生じるまで要する時間の両方を検討して、案選定の材料にするという流れになります。


一例を挙げると、これまで自身で経験のない業務を実施するとします。
その際、選択肢として以下を挙げます。

A案:自分で業務について勉強してスキルを身に着ける
B案:その業務の経験者を採用してその社員にやらせる

A案については、勉強すること自体は今すぐ取り組めますね。よって、実施するまでの時間は短いと言えるでしょう。しかし、その業務の難易度にもよりますが、業務が問題なく実施できるレベルのスキルに到達するためには時間を要する可能性が高いでしょう。
よって、実施するまでに要する時間は短く、効果が生じるまでに要する時間は長いという評価になります。

B案については、求人をかけて希望する人材を採用するまでには一定の時間を要するはずです。しかし、即戦力レベルの人材を採用できれば、その後はすぐに効果がでるでしょう。
よって、実施するまでに要する時間は長く、効果が生じるまでに要する時間は短いという評価になります。(あくまで相対評価です)


ちょっと雑な例で恐縮ですが、あくまでイメージを掴んでいただくためのものです。

なお、この「Time-Span」では時間面しか評価しないので、コストやリスクといった他の要素は別途検討する必要があることは言うまでもありません。

しかし意外と見落としがちな視点なので、覚えておいていただくと役に立つと思います。


以上、ご参考まで。

女性創業者の特徴について
2019.02.05

皆様 こんにちは。宮城県よろず支援拠点の渡邉です。

最近、女性の創業に関するご相談が増えています。
そこで今日は、創業をしたい女性達の傾向(あくまで私の経験上ですが)をまとめてみました。

1.なぜ創業をしたいと思ったのか?
・エステサロン等の勤務経験を活かして自宅でサロンをしたい。
・仕事と子育ての両立で疲れていた時に通ったアロママッサージに癒されて、自分も学んで同じように悩んでいる女性の癒しになりたい。
・お菓子作りが大好きで、カフェをするのが夢だった。
・ポーチなどの小物を作るのが大好きで、フリーマーケットで販売してきたが、自分のお店を持ちたい。
等々、ご自身が好きなことや同じ女性を応援したいという気持ちがベースになっています。

2.創業に向けて一歩踏み出すタイミングは?
・子育てが一段落したので、自分のことに時間をつかいたい。
・お店をしたいと思っていたら、良い物件が見つかった。
と、夢を実現させるための何かきっかけがあります。

3. 創業のスタイルは?
・副業としてスタートしたい。(勤務先の就業規則が副業可の場合)
・ご主人の扶養の範囲でスタートしたい。
・なるべく経費をかけない方法でスタートしたい。
と、小さな規模で始め、実績を積みながら大きくしていきたいという女性が過半数です。

【まとめ】
女性の創業者の傾向
・好きなことや女性を応援したい想いをベースに
・創業に踏み切る何かをきっかけとして
・小さな規模からスタートする

創業に向けて一歩踏み出したいという方がいらっしゃいましたら、お気軽に当よろず支援拠点をご活用ください。
人材育成はなぜ大切か?
2019.01.29


宮城県よろず支援拠点の横尾です。

 今日は、「人材育成はなぜ大切か?」というテーマでお話しをしたいと思います。短い文文章なので是非ご覧ください!

 さて、企業が事業を営むにあたり欠かせない経営資源として一般的に「人」「物」「金」が必要と言われます。これに「情報」を加える場合もありますが、どれ一つとっても企業経営にとって欠くことの出来ない大切なものです。

 ただ、この重要な4つの経営資源は重要度からいって、全て横並びかというと、そうではなく、やはり「人」が一番重要であるということが言えると思います。
 
 なぜ「人」が重要なのか?

 2つの視点で考えてみたいと思います。

1)人がいなくては始まらない。
 言うまでもなく、企業は人がいなければ運営できません。企業を生かすも殺すも人次第です。「物」は人がいなければその価値を発揮できず、「金」は人が使って初めて意味のあるものとなります。「情報」はその情報を得た人にとって価値あるものでなければ意味がありません。
 要するに「人」以外の経営資源は全て「人」がいることが前提となっているのです。

 これはあたりまえ。

2)「人」は進化する
 世の中に形あるものはいずれ壊れ、時間とともに価値は減少していくものです。「物」は例えば機械設備であれば導入当初は価値が高く、多大な利益を企業にもたらしてくれますが、時間とともに性能は劣化し、故障等もおき、次第に価値は減少していきます。「金」はもちろん使えば無くなります。「情報」は入手当初は有益な情報であっても時間の経過とともに古くなり、使い物にならなくなる事が多々あります。
 
 では「人」はどうでしょう?

 「人」は従業員として使えば使うほど(長く雇用すればするほど)仕事を覚え、価値が上がっていきます!これは他の経営資源とは真逆の性質にあり、大事に扱えば扱うほど企業に利益をもたらしてくれるのです。従業員のスキルが上がることで仕事の効率化をもたらし原価低減にも繋がります。また営業マンとして育成すれば、売上の拡大にもつながるのです。一度価値の上がった従業員は企業に利益をもたらし続けてくれるでしょう!
 
 いかがでしょう?経営資源としての「人」の重要性についてご理解いただけたでしょうか?

 多くの経営者は、設備投資や、資金調達等に関心が集まり、人材投資にまで目が行き届かないのが現状と思われます。従業員のスキルアップの取り組みをあなたの会社は行なっていますか?今一度従業員教育について見つめ直し、取り組んでみてはいかがでしょうか?

*厚労省の助成金で人材育成を行う際の助成金が支給されています。

人材開発支援助成金 参考URL
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/d01-1.html

 企業を生かすも殺すも人次第なのです!
 
経営者保証に関するガイドラインについて
2019.01.22



皆さま こんにちは。
宮城県よろず支援拠点コーディネーターの鯨井です。

今回の耳寄り情報では、「経営者保証に関するガイドライン」について紹介いたします。

昨年の8月にも弁護士の木下コーディネーターから当ガイドラインについての紹介がありましたが、今回はその続編として、当ガイドラインがスタートした背景とその意義も考えてみたいと思います。
(参考URL:http://www.yorozu.miyagi-fsci.or.jp/cafe/html/art/00048.html

このガイドラインが制度としてスタートしたのは、平成26年2月からですが、それ以前に中小企業が融資をうける際には、社長などの経営者や第三者が融資の保証人となるケースが一般的なことでした(今もそうではないか、と言わそうですが・・・)。

そのため、
・中小企業にとっては、多額な資金調達を必要とする思い切った事業展開が困難
・中小企業の後継者候補にとって、事業承継意欲を削がれる要因となる
・債務者である中小企業が返済出来ない時は、保証人である経営者や第三者が代わりに返済をしなければならず、個人の生活に支障がでる

などの弊害が指摘されていました。


 一定の要件を前提として、これらの弊害の緩和を狙ったのが、上記ガイドラインです。

 主なルールとして、以下の2つのケースに分かれます

①新規借入時、既存保証契約の見直し時
 ✓ 経営者保証なしで新規融資を受けることができる可能性がある
 ✓ 経営者保証の解除ができる可能性がある

②保証債務履行時・保証債務整理時
✓ 必要な生計費や自宅を手元に残せる可能性がある
✓ 引き続き経営に携わったり、再起を図れる可能性がある

細かな個別要件はそれぞれ後述リンクを参照していただきたいのですが、いずれのケースにおいても、以下の要件は全て充足する必要があるとされています。

(1)主債務者が中小企業であること
(2)保証人が個人であり、主債務者である中小企業の経営者等であること
(ただし一定の要件を満たした配偶者など、これ以外にも該当要件があります)
(3)債務者である中小企業と保証人であるその経営者等が、弁済に誠実で、債権者の請求に応じて負債の状況を含む財産状況等を適切に開示していること
(4)主債務者と保証人が反社会勢力でなく、そのおそれもないこと。


(3)の要件の中で「債権者の請求に応じて財産状況等を適切に開示していること」と表記されていますが、これは例えば、債務者は債権者に対して、決算書や月次試算表などの財務状況を示す資料を、適切に開示する必要があるということです。つまり、債務者と債権者との間で、財務状況や経営状況について共通認識や相互理解が得られているかがポイントであるということですね。

 このように、「経営者保証に関するガイドライン」は、単に経営者保証無しで新規融資が受けられるとか、債務保証履行時でも手元に財産が残せるといったことだけでなく(これらも画期的なことですが)、中小企業は債権者である金融機関に対して、自社の状況を理解してもらえるための働きかけが必要である、ということを明示している点にも特徴があると筆者は考えます。

 逆に、金融機関にとっては、融資判断の際に経営者保証に依存することなく、財務内容や事業の将来性による判断の比率を高めることが求められているとも言えます(そして、中小企業が廃業する際には、当ガイドラインに則って支援することも求められていると言えます)。

 経営者の皆さまにとって、「経営者保証に関するガイドライン」は注目すべき制度ではないでしょうか。

 なお、より詳しい内容については、以下のURLが参考になりますので、閲覧していただければと思います。

 http://hosyo.smrj.go.jp/中小企業基盤整備機構HP)


今回の耳寄り情報は、「経営者保証に関するガイドライン」のご案内をさせていただきました。ここまでご覧頂きましてありがとうございました。

以上、鯨井がお伝えいたしました。


<筆者紹介>
鯨井文太郎。宮城県よろず支援拠点コーディネーター、中小企業診断士、金融検定協会認定ターンアラウンドマネージャー、金融検定協会認定 事業承継マネージャー。


実効性と実行性
2018.12.17


みなさま、おはようございます。宮城県よろず支援拠点の細野です。
今日は何かアイデアを検討しているときに使える考え方を紹介します。

”実効性”と”実行性”です。

何かしらアイデアが浮かんだ際に、「このアイデアは”実効性”と”実行性”の両方を満たすことができるのか?」という感じで考えます。


実効性は、ボリュームとポテンシャルで判断します。
要はそのアイデアはどれだけ効果出る余地があるのかということです。

実行性は、コストとリスクで判断します。
いくらコストがかかり、どの程度のリスクがあるかで、やれるかどうかの判断をします。

ありがちなのは、このどちらかに偏ってしまうことです。
特にアイデアを思い付いたときは、「いい案出た!」という興奮のせいもあってか、視野が狭くなりがちです。


実効性に偏ると、確かに効果が高くて素晴らしいアイデアと思えるのですが、いざやってみるとお金がかかりすぎたり、とんでもなくハイリスクだったりして途中で頓挫してしまうということになってしまいます。

逆に実行性に偏ると、実現可能性は高いものの、それを実行したところでたいした成果が出なくてやった意味がないということになってしまいます。


考え方のイメージが付きやすいように例を挙げてみます。

居酒屋がハッピーアワーとして19時まではドリンク半額というサービスを始めるとしましょう。
その場合、実効性としては、これをやったことでどのくらいの売上や利益増加が見込めるのかを考えます。

ドリンクが安く飲めるということで、19時前に当店を目指して入店してくれるお客様が増えることが期待できますね。元々19時前はお客様があまりいない店舗であれば、効果が期待できます。逆に元々19時前もお客様が多くいて満席に近い状況のお店だと、これをやってしまうと単に利益を減らしてしまうことになるのでご注意ください。

そして、実行性としては、まずコストですが、元々この時間帯に店舗をオープンしていたのであれば、ハッピーアワーをやること自体は特にコストはかかりませんね。

次にリスクとして考えられることとしては、例えば元々19時以降に来てくれていたお客さんの来店時間が早まることで、平均客単価が下がってしまう可能性です。(19時以降が逆に客の入りが悪くなった場合)

ただ、19時前に入店して、19時以前にすぐに店を出ていくお客さんがそんなに大勢いるとは考えづらいでしょう。どうしても問題があるならハッピーアワーを止めるということも簡単にできるのでそこまで大きな懸念材料ではないと考えられます。

実行の容易性という観点では、ハッピーアワーはやろうと思えばすぐにでも始められるということで高いと考えられます。

”実効性”と”実行性”、同じ読みで覚えやすいと思いますので、是非、活用してみてください。

折込みチラシの効果を高めるためには
2018.12.17

おはようございます。
宮城県よろず支援拠点コーディネーターの工藤です。

今回の耳寄り情報は、前回(9月)に引き続き、昨年秋に夢を叶えて開業した事業者からの相談内容に対する対応状況の一コマから・・


Q:自作のホームページ開設と、月に1度の新聞の折り込みチラシをメインに自店の商品をPRしています。より効果的な折込みチラシを作るポイントを教えてください。

A:先ずは、これまでの販促活動からうまくいった時とそうでもなかったケースを振り返ってみましょう。ご自身の身の丈に合ったやり方で続けていくことが大事です。お店の存在を知ってもらい売上アップにつながるアイデアについて、いくつかご提案しました。


1.お客様のメリット
たいていのチラシは商品の種類や価格のみを羅列しています。しかし、それは売り手が言いたいことであり、必ずしも買い手が聞きたいことではないこともあります。お客様はどんな言葉に共感するのか、よく考えてみましょう。

2.他店との違い
他のお店とは何が違うのかがわからないと、お客様はより安いもの、自分の好きなものへ流れてしまいます。素材・原材料や製法、経験年数など、強みと差別化を見える形で示してください。

3.「動機づけ」のしくみ
競合のお店とご自身のお店とどちらも同じ質で同じ価格であった場合、あっちではなくこっちのお店に来たいと思わせる理由が「オファー」です。
「オファー」とは期間限定で値引きをするとか、2個買うと1個サービスとか、会員になると○○をプレゼントするといった、来店の「動機づけ」のしくみをつくることが大切です。

4.美味しさを表現する写真と文章
美味しそうに見せるにはチラシのデザインが重要です。特に食品に関してはご自身で撮ったものより、できればプロに依頼するのをお勧めします。また文章も大切です。商品の魅力や美味しさを表現している文章や写真を普段から集める努力をしましょう。

上記に加えて、ご自身のお店を印象づける(ブランディング)こと、親近感を演出する(人柄が伝わる、写真を使うと効果的)こと、口コミを入れる(情報発生力、信頼感向上)ことに気を配ることで、もっと魅力的な折込みチラシになってくるのではないでしょうか。

仕事中のムダ、削減してみませんか? Part.2
2018.11.06


宮城県よろず支援拠点の渡邉です。

前回、モノを探す時間を削減するために5Sという改善方法をご紹介しましたが、
今回は、そのうちの2つ、「整理」と「整頓」の進め方について深堀りしたいと思います。
「整理・整頓といっても何から始めたら良いの?」という質問をいただくことが多いのです。


「整理」 必要なものと不要なものを分け、不要なものは処分する。

1)不要なものに赤札を貼っていきます。
2)赤札を貼ったものは処分します。但し、一定の期間保管しておきたいもの、保管しなければならないものには、保管期限と担当者名を記載した札やメモを貼って保管します。担当者は保管期限になったら処分か保管かの判断をします。

※事務所に保管するファイルも、一定期間過ぎれば書類保管箱に入れて倉庫で保管するようにすると、書棚もスッキリ整理できます。
尚、会計書類のように保存期間が決められている書類もありますので、ご注意ください。


「整頓」 必要なものの置き場所を決め、定位置に置く。
整理をして、必要なものだけになったら、次は置き場所を決めます。使った人が必ずその置き場所に戻せば、探し回る時間は無くなります。

「整頓」をする際にご紹介したいのが 3定(サンテイ) という用語です。

 定位  決まった位置に
 定品  決まった品目を
 定量  決まった量だけ 置く。

机の中を整理していたら、ハサミが2~3本出てきた、といったことは無いでしょうか? 置き場所だけでなく、数量も決めてしまいましょう。決められた数量を下回れば購入するようにすればコスト削減にもなります。

片付いた事務所や工場で気持ち良く働ければ、作業効率も必然的にアップするのではないでしょうか。

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