新型コロナへの対策について
2020.05.27


宮城県よろず支援拠点の佐藤創です。

本日は、新型コロナウイルス感染症に対する、各事業者さまの取り組み状況についてお伝えします。
当拠点にご相談にいらしている事業者さまの対応状況や、今後のWithコロナの時代に向けた取組みについてお話をしたいと思います。

初めに「1.当拠点での相談傾向」について触れ、「2.新型コロナ感染症への対応事例」を紹介したのち、「3.Withコロナ時代への処方箋」にて、当方が考えるコロナ時代への対応方針についてまとめとして述べたいと思います。

ぜひ、今後のコロナ時代への対応について考える一助になれば幸いです。




1.当拠点での相談傾向

宮城県では緊急事態宣言が解除されたとはいえ、第2波への備えもしながら新しい生活様式に対応した事業展開が求められています。これだけ急速な環境変化にとまどう事業者さまも多いかと思います。

当拠点では2月後半から新型コロナウイルス感染症に関連した相談が出始めました。3月で急激に増加し、4月に緊急事態宣言がなされてから更に増加してピークに達し、5月では3月よりやや多い程度で推移しています。

相談内容は各種施策の案内だけではなく、具体的な資金繰りを今後どうしていくかや、新型コロナの影響を回避しながら売上拡大を図っていくためのアイディア検討までさまざまです。

当拠点は単なる1回だけの相談や施策案内だけでおわることなく、継続して資金繰り状況等をフォローアップしております。

これまでの相談を頂いた業種の割合は以下の通りで、やはり影響が大きかった宿泊業・飲食業が32%と最も多く、次いで理容・美容・整体などを含めたサービス業が21%、小売業が14%と続きます。



相談を頂いている内容ですが、資金繰りが最も多く48%、持続化給付金等の支援施策の活用についてが20%、雇用調整助成金等を含む雇用・労務が6%と続きます。



特徴的なのが、商品開発や事業計画策定の支援も少なくない数がある点です。新型コロナの時代に必要な、非対面型でのビジネスモデルへの転換、また巣ごもり需要に対応した商品構成への転換、今後の事業展開全体を含めた事業計画の策定など、単に「耐える」だけでなく、次の展開を見据えた前向きな相談も多くあるのです。







2.新型コロナ感染症への対応事例

まず経営課題に対応するにあたって、取り組むべき優先順位があることを理解していただきたいです。


(1)対応策の優先順位

まずは当面の資金繰りを安定させる、これが第一優先です。いわば事業を存続させるということです。存続しないことには何も始まりません。また資金繰りに窮している状況では、毎日頭の中は資金繰りで追われてしまい、長期的な計画など考える暇がありません。本当に夜も眠れないような状況になってしまいます。これでは事業が回りません。

まずは各種施策を活用して資金繰りに目途をつける必要があります。

日本政策金融公庫、および民間金融機関による新型コロナ特別枠の融資やセーフティネット保証、持続化給付金などを活用し、資金繰りの目途を付けます。もちろん借入金なので返済する必要がありますが、当面の資金繰りの目途がつかない状況では、将来のことを考える余裕など生まれません。

今後の事業計画や返済計画を腰を据えて考えるためにも、資金繰りの目途を付けましょう。

その次に、コロナ時代に適したビジネスモデルへの対応を検討していきます。




(2)対応事例

●水産加工事業者の事例
水産加工品として魚の干物や調味した切身などを販売している事業者さんの事例です。当社では量販店への卸売りをするとともに、独自ブランドを持ち自社店舗で小売も行っています。

コロナ前は小売店での集客・試食イベントを検討していましたが、コロナ影響によって断念。すぐさま当拠点では巣ごもり需要に適した商品に組み替えて、Webサイトからのネット販売の強化を提案。

外食が減って内食が増えることで、お父さんは晩酌に合った切身などを求めるようになりますし、ご家族でお魚を大量に消費するようにもなります。そこへ、大容量のご家族セットや、日替わりで晩酌のおともに適した逸品を提供するセットメニューの検討、チラシ作成を経て既存客へDMを発送。

なんとか大型連休前までにDM発送を間に合わせ、連休中の売上拡大を図ることができました。




●家具小売店の事例
当社は家具小売りと、インテリアコーディネートを踏まえた内装工事など一貫したデザイン提案をしています。特に店主が来店者の住まいの悩み相談に親身に応えることで受注につながっており、丁寧な相談対応と企画提案力の高さがウリです。

今般の新型コロナの影響から来店客が減少。ただしホームページを通じて熱心に情報発信をしていたことからWebアクセス数は増加傾向。現在ではネットからの問い合わせが毎日入る状態になりました。

とはいえ、丁寧なインテリア相談という強みが活かされていないため、店主はZoomを活用したオンライン相談を開始しました。実は、当拠点との継続的な面談をする中で、面談形態をZoomでのオンライン相談に切り替えていました。これによってZoom活用法を把握された店主は、早速それを自社にも適用。先日初めてZoomでのインテリア相談を実現するなど、着々と非対面型のビジネスモデルへと転換を図っています。

このほか、飲食店さんにてテイクアウトに適したメニュー開発とチラシ等の周知によって売上増加した事業者さまなど、コロナの時代の「3密回避」および「非対面型ビジネスへの転換」をうまく図っている事業者さまが多くいらっしゃいます。







3.Withコロナ時代への処方箋

これからの時代に適用するには、どんなことを考えればよいでしょうか?
経営環境への適応と、具体的なビジネス方針の2点から考えてみましょう。




(1)経営環境への適応

生物界では、環境に適応できた種は遺伝子を残し、適応できなかった種は遺伝子を残せないとうのが大原則です。体の大きな動物が生き残るわけでも、力の強い動物が生き残るわけでもないのです。

よって、自然淘汰によって環境に適応した遺伝子のみが残っていき、その種は栄える、というのが、チャールズ・ダーウィンが論文「種の起源」で提唱した自然選択説です。
(参考文献:チャールズ・ダーウィン,種の起源)




これは生物界だけでなく、経済界でも全く同じことが言えます。

現在の経営環境に適した企業や組織はますます栄え、適さなかった企業や組織は衰退する。

私はまさに自然選択説が経済界でもそのまま機能していると考えます。

現在の新型コロナによる影響は、我々の経営環境をガラッと変えた出来事です。つまり、我々の生きている土俵が変わったことと同義です。この変化は、我々個々の力で変えることはできません。



ではどうするか。我々は、我々が変えることのできることに注力することが必要です。つまり、我々自身を変えていくのです。現在の経営環境に適合するように、自分自身を「進化」させて変えることができた事業者のみが生き残ると考えます。

ピンチをチャンスに、という言葉がありますが、これがまさにそうです。むしろ、「新型コロナの影響が自分たちにとってチャンスだ、と思えるには、何を取り組めばよいか?」を考えましょう。




(2)具体的なビジネス方針

これからのニューノーマルの1つとして「新しい生活様式」という言葉があります。具体的な内容は厚労省のページで公表していますのでご確認ください。

●新しい生活様式(厚労省のページへリンク)
 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_newlifestyle.html

概要を言えば、「手洗い、咳エチケット等の感染対策」、「3つの密の回避」、「人との接触を極力減らす」ということです。

これが生活の基盤となることを前提とした事業展開をするという事です。これが確保されていない事業は、消費者から敬遠されると考えられます。前提を守ったうえで、攻めの経営を図ります。




例えば、、


1)飲食店
座席を間引いて営業することが求められるため、席数が減少します。これを補うため例えば来店いただいたお客様にはこれまで以上の体験や接客等を提供して客単価を上げます。一方、来店を敬遠するお客様にはテイクアウトやデリバリーを活用し、回転率を高めます。高単価と高回転のバランスで事業を組み立てます。


2)宿泊業
チェックイン手続きをお部屋で行うなどし、3密を回避するオペレーションにします。大浴場は混雑具合を統制するために予約制にするなど、お客様が安心して滞在できる空間を提供するとともに、近隣観光の需要が増えますので、県外客だけでなく県内客も想定したサービスや宿泊コースを設定し、需要の取り込みを図ります。


3)生花店
イベントの自粛・来店の自粛により店舗売上が減少する傾向にあります。ただし気軽に会えない時代だからこそ、感謝の気持ちを丁寧に表す方向に進んでいきます。よってネットでブーケ等を気軽に送って感謝の気持ちを伝えることを1つの手段として消費者に浸透させます。リモートワークで自宅にいる同僚に、誕生日プレゼントとしてプチブーケ(500円程度)を贈り、テレビ会議の際に同僚がカメラの前にミニブーケを飾って会議する、こんなステキなことも今後ありえるでしょう。


4)ブライダル
自粛疲れと各種イベント中止を余儀なくされた経験から、今後はセレモニーの大切さをみんなが理解するようになります。セレモニーを開催できること自体が幸せなことだと気づき、多くのお金をかけることも期待できます。ブライダルはネット配信をすることで、席数の関係から参加できなかったご友人ともネットを介してお話しできるようになります。会場にいる友人や新郎新婦と、会場に設置されたタブレット端末を通じて思い出話をする、そんな時代になるでしょう。


以上のような、時代の流れと消費者のニーズを踏まえ、各社が工夫できることを率先して行うのは、今がチャンスです。いち早くスタートを切ったものが、先行者利益を獲得できます。




国の支援策も充実しています。
中小企業生産性革命推進事業として、ものづくり補助金、小規模事業者持続化補助金、IT導入補助金を通年で公募し、かつ補助率アップや定額補助(10/10補助)などの支援策を矢継ぎ早に打ち出しています。

こうした生産性向上と、新しい生活様式に対応して非対面型のビジネスモデルを構築するには、今が好機です。

我々よろず支援拠点も事業者さまといっしょになって考えることができます。




「資金繰りをなんとか安定させたい」

「こんな商品のアイディアがある」

「今後の経営計画を考えたい」




そういった事業者様の想いを受け止め、確実にカタチにするのが、当拠点です。
まずはお気軽にお電話ください。

想いをカタチにする経営相談所、それが宮城県よろず支援拠点です。

 

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<筆者>
宮城県よろず支援拠点チーフコーディネーター 佐藤創。
経営革新や商品開発、広報など売上拡大に直結する具体的で斬新な提案が持ち味。
個人のミッションステートメントは、“あなたの「現状を変えたい」思いを確実に形にし、未来と感動を創り出す変革の経営コンサルタント”。現状からの変革を通じ、相談者の未来と感動を共創することこそが、自身のミッションであり最大の喜びでもある。

※「よろず支援拠点のお仕事」として、当方のインタビュー記事が掲載されています。
https://yorozu.smrj.go.jp/recruit/voice_miyagi/
2020.05.27 09:32 | 固定リンク | 経営ミニコラム

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