平成30年間を振り返る(2/3)
2019.02.21

「ひとり当りGDPで振り返る、平成の30年」

皆さんこんにちは。宮城県よろず支援拠点コーディネーターの鯨井文太郎です。

前回は、ヒット商品から平成の30年間をざっと振り返ってみましたが、今回は国民ひとり当りの裕福度を図るとも言われている「ひとり当りGDP」という指標を使って、平成の30年間を振り返りたいと思います。

 本来であれば、GDPや、ひとり当りGDPについて、もっと詳しく説明すべきかも知れませんが、ここでは、国民ひとり当りの裕福度を図る指標として、「ひとり当りGDP」という指標を捉えて頂ければ結構です。

 まずは、30年間の一人当りGDPの推移を見てみましょう



出典:https://ecodb.net/ より筆者作成 
なお、当サイトのデータは IMF - World Economic Outlook Databases より引用


 上記グラフを見ると、平成元年のひとり当りGDPは3,426千円、以後バブル崩壊と言われる経済状況の中でも順調に数値を伸ばし、平成9年には4,239千円にまで達します。その後は横ばいか微減で推移しますが、リーマンショック後の平成21年には3,838千円まで下落します。以後は上昇基調であり、平成30年には4,406千円にまで上昇しました。
 現在は上昇基調にあると言えますが、平成9年以降で考えると、ひとり当りGDPに大幅な伸びは無いと言える状況です。

 しかし、上記指標はひとり当たり“名目”GDPと言われる指標です。ひとり当り名目GDPでは物価の変動を考慮していません。日本では平成10年頃からデフレ基調にあると認識されています。例えば、給料が横ばいでも、物価が減少していれば、事実上、ひとり当りGDPは増加しているのでは、という解釈もできます。
 そこで物価の変動を勘案する指標として「ひとりあたり“実質”GDP」という指標があります。



出典:https://ecodb.net/ より筆者作成 
なお、当サイトのデータは IMF - World Economic Outlook Databases より引用

 上記のひとり当り“実質”GDPのグラフと、前述のひとり当り“名目”GDPのグラフを比較すると、いずれもリーマンショック後の平成21年に落ち込んでいる部分では共通していますが、前者のひとり当り“実質”GDPのグラフの方が持続的に増加傾向にあることが分かります。

 つまり、平成の30年間で給料や報酬など、ひとり当りの所得は小幅な上昇や、減少した時期もあったものの、物価水準を考慮した実質ベースで考えると、特殊な時期を除いて、基本的には上昇基調にあったということが分かります。

 では、この実質GDPを他国と比較するとどうなるでしょうか。これは次回のコラムで考察してみたいと思います。

 当コラムを最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。

2019.02.21 13:35 | 固定リンク | 経営ミニコラム

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