法人成りってなに?(3/3)
2018.12.26


皆さん、こんにちは。宮城県よろず支援拠点の小野寺です。

今回で最後になりますが、引き続き法人成りについてご紹介していきたいと思います。

3回目となる今回は「法人成りの手続き」についてご紹介させていただきます。


会社を設立するための手続きについて説明していきます。
まず、以下の会社設立までのフローチャートをご覧ください。下記に項目ごとの説明を記載してます。



1)会社の基本事項の決定
まず会社の基本事項を決めることから始まります。基本事項とは概ね以下の事項です。

・商号(会社名)
法人の名称です。使用できる文字記号に決まりはありますが、漢字、ひらがな、カタカナ、ローマ字等は使用できます。商標登録されている名称などには注意が必要です。

・事業目的
定款や登記簿謄本に記載される事業内容です。その法人がどのような事業を営んでいるのかが記載されています。追加や変更があった場合は定款や登記簿謄本の変更が必要になりますので、将来行う可能性のある事業目的も盛り込んでおくと、後々、手間がかかりません。しかし、あまりに多岐にわたる事業目的を盛り込むと客観的に見て何を行っている会社なのか、分かりづらくなるというデメリットがあります。
また、許認可が必要となる業種の場合(建設業や介護事業など)、許認可を取得する場合に必ず盛り込まなければならない目的もありますので注意が必要です。

・本店所在地
法人の住所です。「〇丁目〇番〇号」まで登記されるため、法人の住所が第三者でも調べることが可能になります。それゆえ法人の信用力につながります。

・事業年度
決算日を決めます。個人事業の場合ですと1月1日から12月31日と決められていますが、法人の場合は自由に設定することが可能です。消費税の免税期間を長く確保するため、会社設立日の前月の末日を決算日とするのが一般的です。

・役員関連
取締役は1名から設立することが可能です。1名の場合は自動的にその取締役が代表取締役となります。取締役会設置会社とする場合は3名以上の取締役が必要になります。

・資本金
株式会社・合同会社は資本金1円以上であれば設立することが可能です。資本金は会社設立当初の運転資金になります。設立する手続きでも登録免許税などの費用が発生しますし、経費は売上が入金されるまでの間は自己資金で賄わなければなりません。よって、少なくとも法人設立後2~3か月程度の必要資金は資本金として準備しておくことが望ましいでしょう。



2)定款の作成
定款とは会社の規則です。記載する内容は大きく分けて「絶対的記載事項」と「相対的記載事項」があります。
絶対的記載事項は事業の目的、商号、本社所在地、資本金額、発起人の氏名と住所、があり、必ず記載する必要があります。

相対的記載事項は、定款に記載した場合にのみ効力が認められる事項のことです。絶対的記載事項とは異なり、必ず記載しなければならない内容ではありませんが、会社の方針を決めるにあたって欠かせないものといえるでしょう。

例として、株式会社の「株券を発行する旨の定め」があげられます。会社法では株券の発行・不発行を選べるようになりました。つまり、株式会社であっても定款に「株券を発行します」と明記しない限り、株券を発行する義務がなくなりました。

上記の他にも、相対的記載事項には様々なものがあります。会社法を参考に、自分の会社に合った事項を定款に加えましょう。



3)定款の認証
株式会社の場合は定款を、公証役場で認証を受ける必要があります。



4)法務局へ登記申請
本店所在地を管轄する法務局に登記申請を行います。

なお、登記申請時に登録免許税の納付が必要になります。株式会社の場合は資本金の0.7%で15万円に満たない場合15万円、合同会社の場合は資本金の0.7%で6万円に満たない場合は6万円となります



5)各機関へ届出
各機関への届出として代表的なものをご紹介します。業種によっては別途、届出が必要になる場合がありますので注意が必要です。

●税務署
・法人設立届
・青色申告の承認申請書
・減価償却資産の償却方法の届出書
・給与支払事務所等の開設届出書

●都道府県と市区町村
・法人設立届

●年金事務所
・健康保険・厚生年金保険新規適用届



・まとめ
以上が法人を設立するまでの流れになります。決めなければならない事項や、作成する書類も多いので、すぐに設立できるというわけではありません。法人設立の際にお力添えがいただける司法書士へお願いしたとしても1~2ヵ月程度の期間は要しますので、実際に法人を設立する際はゆとりを持ったスケジュールで設立することをお勧めします。

全3回に渡り「法人成りってなに?」というテーマで個人事業からの法人設立についてご紹介させていただきました。皆様のご参考になれば幸いです。ご覧いただきありがとうございました。
2018.12.26 16:31 | 固定リンク | 経営ミニコラム

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